変形性膝関節症

変形性膝関節症

階段を降りるたびに膝がズキッと痛む。正座がつらい。立ち上がる瞬間に「よいしょ」と声が出る。そんな膝の違和感を「年のせいだから仕方ない」と放置していませんか。

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減り、炎症や変形を伴う慢性的な疾患です。
痛みがあるからといって、すぐに手術が必要になるわけではありません。多くの場合、運動療法や生活習慣の見直しなど、保存療法によって症状の改善や進行予防が期待できます。

変形性膝関節症の症状

初期に多い症状は、朝や歩き始めの一歩目の痛み、階段の下りでの違和感、正座のしづらさ、膝の腫れや水がたまる感覚などです。
痛みが出たり消えたりするため、「まだ大丈夫」と見逃されることも少なくありません。
しかし、この段階で適切に対応できるかどうかが、その後の膝の状態を大きく左右します。

変形性膝関節症は、初期では動き始めの痛みが中心ですが、中期になると歩行や階段など日常動作で痛みが続きやすくなります。さらに進行すると、安静時の痛みや膝の変形、歩行困難につながることもあります。

レントゲンでは関節のすき間が狭くなる、骨棘と呼ばれる骨の変化が見られることがあります。
ただし、画像上の変化と痛みの強さは必ずしも一致しません。
そのため、画像だけでなく、歩き方、筋力、可動域、生活動作を総合的に評価することが重要です。

変形性膝関節症の主な原因

主な原因には、加齢による軟骨の変性、大腿四頭筋などの筋力低下、体重増加による膝への負担、O脚などのアライメント異常があります。
体重が1kg増えると、歩行時には膝に約3kg分の負担がかかるとされており、体重管理は重要です。
ただし、単に痩せればよいというわけではなく、膝を支える筋肉や股関節・足首を含めた身体全体の使い方を整えることが大切です。

変形性膝関節症の治療

当院では、問診で痛みの出る場面や生活状況を確認し、腫れや熱感、可動域、筋力、歩行動作を評価します。必要に応じてレントゲンやMRIなどの画像検査も行い、症状と照らし合わせながら治療方針を決定します。

治療では、運動療法を中心に行います。
膝を支える筋力を高めるだけでなく、立ち上がりや階段、歩行時の膝への負担を減らす動作を身につけていきます。
必要に応じて、温熱や電気などの物理療法、消炎鎮痛薬、ヒアルロン酸注射などを組み合わせることもあります。
大切なのは、痛みを一時的に抑えるだけでなく、再発や進行を防ぐ身体づくりです。

日常生活での注意点(予防と対策)

日常生活では、長時間の正座を避ける、体重を管理する、膝に合った靴を選ぶ、無理のない範囲で運動を続けることがポイントです。
痛みがあるからといって動かさなさすぎると、筋力低下によりかえって膝への負担が増える場合があります。

痛みが1ヶ月以上続く、膝に水が繰り返したまる、歩行や階段に支障がある場合は、早めの受診をおすすめします。

変形性膝関節症は、早期に対応することで将来の膝の状態を変えられる疾患です。
「まだ大丈夫」と思っている今こそ、膝を守るための大切な分岐点です。一人で我慢せず、まずはご相談ください。