変形性肩関節症

変形性肩関節症

このような症状はありませんか?

「肩がズキッとする」
「棚の上に手が届きにくい」
「夜、肩がうずいて目が覚める」

大阪・千里中央の外来でも、最初は「ただの五十肩」と思って来院される方がいます。
しかし、肩の奥でゴリッと引っかかる感じが続く場合、変形性肩関節症が隠れていることがあります。

不安が強くなる肩の変形とは

変形性肩関節症とは、肩甲骨と上腕骨頭でつくられる肩甲上腕関節の軟骨がすり減り、痛みや動きにくさが出る状態です。
膝や股関節と違い、肩は体重がかかりにくい関節です。

そのため頻度は多くありません。
とはいえ、肩は可動域が大きいため、進行すると洗髪、更衣、背中に手を回す動作がつらくなります。

見逃したくない主な原因

原因は大きく2つです。

1つ目は、はっきりした原因がない一次性。加齢や関節軟骨の変化が関係します。
2つ目は、原因がある二次性です。腱板断裂、骨折後、関節リウマチ、上腕骨頭壊死などが背景になります。特に高齢の方では、腱板断裂に伴う肩関節の変形が問題になることがあります。

じわじわ進む症状の特徴

初期は「動かすと痛い」程度です。
進行すると、安静時痛、夜間痛、関節の腫れ、可動域制限が出ます。痛みの場所は首すじよりも、肩の外側や腋の近くに出ることが多い印象です。
「年齢のせいだから仕方ない」と我慢する方もいます。
けれど、痛みを避けて動かさない期間が長いと、肩周囲の筋力低下や関節方の硬さが重なり、さらに動かしにくくなるでしょう。

検査・診断方法

診察では、痛む場所、夜間痛の有無、腕が上がる角度、肩甲骨の動き、腱板の筋力を確認します。
画像検査ではレントゲンで関節の隙間、骨の変形、骨棘を見ます。腱板断裂や骨頭壊死が疑われる場合は、MRIやエコーを追加することがあります。

当院の治療について

まずは保存療法を基本にします。医師の診察のもと、必要に応じて投薬や注射を検討します。
リハビリでは、肩だけを無理に動かしません。胸椎や肩甲骨およびその周囲の筋肉、腱板の機能の評価だけでなく姿勢や日常生活動作を確認し、痛みを増やさない範囲で可動域と筋機能を整えます。
保存療法でも夜間痛が強い、生活動作に大きな支障がある場合は、人工肩関節置換術など手術が検討されます。

日常生活での注意点

痛い方向へグイグイ伸ばすのは避けましょう。
荷物を体から離して持つ、長時間同じ姿勢でスマホを見る、高い棚へ無理に手を伸ばす動作は肩への負担になります。
一方で、完全に動かさないこともおすすめしません。肘を体に近づけた軽い運動、肩甲骨を寄せる体操、温めてからの可動域練習などを、痛みの少ない範囲で続けることが大切です。

よくある質問

五十肩と違いますか?

似た症状もありますが、変形性肩関節症では関節軟骨のすり減りや骨の変形が確認されます。

リハビリで治りますか?

すり減った軟骨を元通りにすることは難しいです。ただし、痛みの軽減、動きやすさ、生活動作の改善は目指せます。

手術が必要ですか?

すぐに手術とは限りません。まずは症状、レントゲンやエコー、生活への影響を見て判断します。

受診の目安とまとめ

夜に痛くて眠れない。腕が上がらない。服を着る、髪を洗う、背中に手を回す動作がつらい。
そんな状態が2週間以上続くなら、一度ご相談ください。

肩の痛みは、放置すると生活の小さな楽しみを静かに奪っていきます。
それでも、状態を正しく見極めれば、できることはあります。
痛みを我慢する毎日から、もう一度スムーズに動ける未来へ。一緒に肩の使い方を取り戻していきましょう。