半月板損傷
膝をひねった瞬間に「ズキッ」と痛む。その場では歩けたのに、あとから膝が重くなる。階段昇降が痛くてできない。しゃがむと膝の奥が嫌な感じで止まる。
このような症状の背景に、半月板損傷が隠れていることがあります。
半月板は、太ももの骨とすねの骨の間にあるC型に近い組織で、膝の内側と外側に1つずつあります。
役割は、体重の負担を分散し、膝関節を安定させることです。
いわば膝の中にあるクッションのような存在です。
ここが傷つくと、歩く、階段を降りる、しゃがむ、踏み込むといった動作で痛みが出やすくなります。
このような症状はありませんか?
・膝を曲げ伸ばしするとカクッと引っかかる
・しゃがむと膝の内側または外側が痛い
・階段でズキッとする
・運動後に膝が腫れる
・膝に水がたまったように重い
・急に膝が伸びない、曲がらない
これらは半月板損傷でみられることがあります。
原因は大きく2つあります。
ひとつは、スポーツや転倒によるケガです。サッカーの方向転換、バスケットボールやバレーの着地、テニスや野球での踏み込みなど、体重がかかった状態で膝をひねると半月板に強い負担がかかります。
もうひとつは、加齢による変性断裂です。40歳以上では、明らかなケガがなくても、階段やしゃがみ込み、立ち上がりなどの小さな負担で痛みが出ることがあります。
半月板損傷の代表的な症状
・膝の内側または外側の痛み
・腫れ
・引っかかり感
・曲げ伸ばしのしづらさ
重症になると、半月板の一部が関節内に挟まり、膝が急に動かなくなる「ロッキング」が起こることもあります。
この場合、無理に伸ばそうとすると痛みが強くなるため注意が必要です。
診断では、痛めた場面、痛みの場所、腫れや引っかかりの有無を確認し、徒手検査や画像検査を組み合わせます。
レントゲンでは骨の状態を確認できますが、半月板そのものは写りません。
半月板の状態を詳しく見るにはMRIが有用です。
ただし、画像だけで判断せず、症状や診察所見と合わせて考えることが大切です。
当院の治療について
当院では、まず痛みの原因と日常生活で困っている動作を確認します。
保存療法では、薬物療法、注射、リハビリテーションなどを行います。リハビリでは膝だけでなく、股関節、足関節、体幹、歩き方、階段動作まで確認し、膝にねじれが入りにくい動きを目指します。
痛みが強い時期は、深くしゃがむ、正座、急な方向転換、重い物を持って階段を降りる動作は控えましょう。膝が伸びない、曲がらない、強く腫れている、歩くのがつらい、引っかかりが続く場合は、早めに整形外科を受診してください。
半月板損傷は、すべてが手術になるわけではありません。症状、診察、MRI、生活動作を総合的に見て、適切な治療を選ぶことが大切です。膝の違和感をこれからの不安にしないために、まずは今の状態を正しく確認しましょう。

